私は非常に怠惰な大学生だ。

 

 

課題の提出こそ必ずするが、取り掛かるのはいつも締切ギリギリで、締切の20秒前に提出したことさえある。

 

ひとつの授業の課題を終わらせると達成感を感じてしまい、他の課題が残っているにも関わらず、YouTubeやInstagramをスクロールしまくるような人間だ。思い当たる節があって鼻で笑った方々、みんな友達。

 

ただ、課題を提出しないことや遅れることは、どこか自分の中の規律に反するような気がして、取り掛からないことはあり得ないのだ。また、適当に書いたものを提出することも教授の時間を奪う上に失礼だと心得ているので、きちんと真面目に取り組む。真面目に取り組んだ上で、駄作を提出することが9割9分9厘9毛なのだが——

 

課題をギリギリに始める理由はおそらく、「間に合うか間に合わないかの瀬戸際」を感じるのがスリルがあって楽しいからだ。その証拠に、万が一でも提出が遅れないように、教授に送るメールの本文だけ早い段階から作成しておくなど、成績を最低限守るための盾を用意しながら最大限のスリリング体験を楽しんでいる。

 

こう書き連ねていると、怠惰なのではなくただハラハラ感を楽しみたいだけの人にも見えるが、「期限は無いがいつかやらなければいけないこと」、例えば部屋の掃除や積読本の消化など、ひたすらに先延ばし続けているので、正真正銘の怠惰である。

 

ここで一応、怠惰の定義を確認したい。Weblio辞書によると、

怠惰とは、なまけておりだらしないさまを指す言葉

Weblio辞書

 

だそうだ。やはり私は怠惰である。

 

 

このように怠惰な人間が、どうして突然課題を全て終わらせたのか。

 

そんな(私にとっての)天変地異が起きたのは、このご時世のおかげである。

 

 

2021年4月25日から、東京に3度目の緊急事態宣言が発令されることになった。それに伴い、アルバイト先の飲食店が平日のみの時短営業となった。普段土日にシフトを入れている私にとって、いきなりすぎるシフトカットだ。

 

金銭面的には痛い知らせだったが、しばらく自由に使えてなかった日曜日を最大限有意義に使ってやろうと躍起になった。日曜日は時給¥1200×8時間=¥9600稼ぐ予定だったので、その金額で遊べる以上の楽しみを実感してやろう、と。

 

そうして週末、パソコンに向かってエッセイを書きまくり、予習のリーディングをしまくり、今のところ公開されている課題と予習を全て終わらせた。普段は項目が20個以上連なっているToDoリストに何も残っていない様に、とてつもない達成感を感じた。ひとつ不満だったのは、マクドナルドのビジネスモデルをまとめる課題のせいでハンバーガーを食べたくて仕方なくなったことだ。もちろん課題が終わってから即買いに走った。

 

 

今までは、友人が遊ぶときに課題を全部終わらせて余裕をかましている姿を見ていて非常に羨ましかった。私は遊んでいる間も、いつも課題の締切ばかり気にしていたからだ。

Netflixを観ながらも、常に脳内ではいちばん近い締切の課題の教授が微笑んでいるようで不快だった。いつか、一度でいいから、締切に追われずに楽しい時間を過ごしたいと思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

しかし、そんな願いとは裏腹に、いざ全ての課題を終わらせてNetflixを観始めても、思っていたほどの高揚感は得られなかった。

 

 

 

 

 

 

 

何なら、締切ギリギリにメールの送信ボタンをクリックした時の方が脳汁が出て興奮する気がする。

 

 

 

 

 

 

 

これからは決して課題を先にまとめて終わらせないように注意しようと思う。

 

 

たとえ、Netflixに出てくるモブキャラが教授の顔に見えたとしても、課題はギリギリに提出する方が楽しいのだから。

 

 

Twitterもやっています。フォローよろしくお願いします!

お仕事のご依頼はEmailまで。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA